東銀座と私/中島瑠菜（前編）
今と昔を結ぶまち、東銀座。まちや風景は変わってもそこで過ごした時間やかけがえのない経験はいつまでも心に残り続ける―
東銀座にゆかりのある方々に東銀座や銀座、築地などを含め、このエリアで過ごした想い出やこれから期待することなどを文や絵など形態にとらわれず、前篇・後篇として２回にわたり自由に綴っていただくエッセー企画「東銀座と私」。
その第６弾となる今回は、2021 年に行われた松竹グループ合同大型女性オーディション『松竹 JAPAN GP GIRLS CONTEST Supported by BookLive』でグランプリを受賞した中島瑠菜さんにご寄稿いただきました。現役女子高生ならではの視点で東銀座との出会いや気になっているお店についてなど、フレッシュな内容になっていますのでお楽しみ下さい。
皆さん、こんにちは。松竹エンタテインメント所属の中島瑠菜と申します。熊本県出身で、高校進学を機に東京へ上京してきたばかりの高校２年生です。東銀座には、事務所があるため、レッスンやお仕事で来ることはあるのですが、プライベートではなかなか来る機会がないので、この「東銀座と私」のお話をいただいて、率直に「私で大丈夫かな…」と少し不安でした。ただ、そんな私だからこそ書けることがあると思うので、ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです。
熊本にいた頃は、「銀座」という地名は知っていましたが「東銀座」は正直聞いたことがなかったんです。近くにある築地市場も、豊洲市場への移転などのニュースでなんとなく聞いたことがあったような。歌舞伎座が東銀座にあることも知らなくて、オーディションで初めて来た時、駅から本当にすぐ（駅直結）のところにあってビックリしたのを覚えています。銀座というと「大人なまち」のイメージがあり、もっと落ち着いている雰囲気なのかと思っていたら、若い女性の方がたくさんいて、様々な人々がいるのが意外でした。
オーディションでグランプリをいただいてからすぐレッスンが始まりました。多い時は毎週末、東銀座に通っていました。一緒にレッスンを受けたみんなと銀座駅まで歩きながら、レッスンであったことを話して帰ったりはしていたのですが、寄り道はあまりしなかったです。千社札のストラップが作れるお店「ストックプラス」や、着物屋さんがあったり、地元ではあまり見ない光景だったのですごいな～！と思いながら歩いていました。
レッスン中の思い出は、差し入れに「喫茶 YOU」のオムライスをいただいたことです。実は、休憩時間にお店に行った時は、行列ができていて諦めざるを得なかったのですが、事務所のマネージャーさんがテイクアウトを買ってきて下さいました！いつも混雑しているイメージがありますが、テイクアウトは意外と穴場のようです。ケチャップが付いていたので、みんなで顔を描いて写真を撮りました。
いまだに周辺に何があるのか詳しくなく、最近、初めて行った新橋演舞場も、歌舞伎座の近くにあるとは知りませんでした。その時は、学校の行事で新作歌舞伎『刀剣乱舞 月刀剣縁桐』を観劇して、帰りに学校の友人たちと「銀座 八五」のラーメンを食べてみたいね、と話していました。終演後、お店を見に行きましたが、案の定、スープが完売していたので、仕方なくカフェでお茶をして帰りました。いつか食べてみたいです！
気になるお店はたくさんあるのですが、今は高校の制服で過ごすことも多いので、制服姿の学生が入りやすいお店や、東銀座のまちに合ったレトロなカフェなど、友達と気軽に入れるお店が増えると嬉しいです。
この記事を書くにあたって東銀座での思い出を振り返っていたら懐かしい写真がありました。上京前、レッスンに通っていた頃のものです。まだ 15 才！
後篇では、私の特技や趣味のお話をさせていただきます。オススメのお店も紹介できたらと思いますので、後篇も楽しみにしていて下さいね。
（※1）歌舞伎座の一角にある神社。以前は歌舞伎座の敷地内にあったため歌舞伎関係者しか参拝できなかったが、2013年の歌舞伎座新開場を機に一般の方も参拝が可能となった。詳しくは、東銀座エリアマネジメント公式サイト「SPOT＆PEOPLE」をご覧下さい。
＜プロフィール＞
中島 瑠菜
2006 年生まれ。熊本県出身。特技は、弓道、生け花、水泳。中でも弓道は、大会での入賞経験を持つ実力者。
主な出演作に映画『なのに、千輝くんが甘すぎる。』（2023）、映画『そこに光があるなら』（2023）、松竹マルチプレックスシアターズ（SMT）マナーCM（2023）など。
現在、木曜ドラマ『グレイトギフト』（EX）出演中。
映画『鬼平犯科帳 血闘』5 月 10 日公開。
