東銀座エリアが日本における活字発祥の地であることをご存知でしょうか。
「活字発祥の碑」は東銀座駅から徒歩3分、銀座松竹スクエアの裏手にあります。

(東京都中央区築地1-12-22)
活字/活版印刷とは?
【活字】と呼ばれる字形を組み込み並べた凸版にインクをのせて、紙に押し当てて転写する印刷技術を【活版印刷】と言います。
15世紀ドイツの金細工師グーテンベルクによる発明で、活版印刷は羅針盤・火薬とともにルネサンスの三大発明とされています。
日本では、1582年の天正少年使節が活版印刷の技術を伝え、その後約20年にわたり長崎や天草などの各地で「キリシタン版」と呼ばれる書物が出版され、全国に広がりました。
東銀座に活字発祥の碑がある所以は、初めて国産の活版印刷機をつくった実業家の平野富二氏が、明治6年このエリアに活版製造所を創立したことにあります。
東銀座・築地エリアには幕末から明治期にかけて外国人の居留地やカトリック系の学校が位置し、活版印刷をはじめ様々な文化の発祥となっています。
活版印刷は新聞や出版といった明治維新に活況をむかえる産業を支え、明治期には数多くの新聞社がエリアに密集していました。
銀座に位置する朝日新聞社跡地には、石川啄木の歌碑が残っており、その名残を感じることができます。

(東京都中央区明石町5-26)

東銀座エリアには活字の文化を守り伝える「中村活字」が店を構えており、手作業の温もりが感じられる名刺を作り続けています。
一般社団法人東銀座エリアマネジメントではそんな「中村活字」の中村明久様をゲストにむかえ、2023年7月に第2回ヒガギンメイトを開催しました。
ワークショップでは活版印刷を用いてコースターを制作し、東銀座エリアと活字の繋がりを実感しました。
東銀座エリアは豊かな歴史と伝統に支えられ、古くから文化の発信地でした。
皆さまも東銀座エリアに根付く活字や、地域に所縁のある文化を感じてみてはいかがでしょうか。

